ちのとれは子どものもつ困難さに焦点をあて、
欠落している機能を構築する手助けをするプログラムです。

「一般的な障害児教育」と「ちのとれ」のアプローチの違いを比較した図。左側は傾いたビルと「土台がしっかりしていないため積み上げても不安定で上手く積み上がらない」との吹き出しがあり、不安定な土台の上に「分析分類」「具体物理解」「理解」などのスキルが積まれているが傾きそうな土台を表している。右側は重機やダンプカーが登場し、「発達の基礎となるしっかりとした土台づくりをする!」との吹き出しがあり、発達の土台を整える様子を表している。

「ちのとれ」では、子どもが苦手なことに注目し、なぜ上手くできないのかを一緒に考えながらサポートします。
一般的な教育では、子どもの得意なことを伸ばしてやる気を育てることが大切だといわれます。しかし、発達に偏りがある子どもは、そもそも得意なことを活かせる状態ではないこともあるのです。

もし「障害があるから無理をしないで、できることだけやればいい」と考えてしまうと、発達のバランスがさらに崩れ、大切な力が育ちにくくなってしまいます。

「ちのとれ」では、つまずいている部分をしっかり見つけ、サポートします。ビルを建てるときにしっかりした土台が必要なように、社会で生きていくための力も、まずはしっかりした土台を作ることが大切だと考えているからです。

ちのとれの概念

ちのとれは、包括的に子どもをアセスメントし、介入する手法です。
子どものことを正しく知ることができれば、根本解決法や対処法がより正確に編み出すことができます。

障害児に多く見られる問題の説明画像。行動的問題・心理的問題・感覚・身体機能の問題に対し、ちのとれではそれぞれに働きかけを行なっている。

発達の順番をたどり直し
“脳のつながり”を育てる

ちのとれのプログラムは、赤ちゃんの認知機能や認知操作(考える力)の発達に着目しています。

  • 笑顔で手を伸ばす赤ちゃんと優しく触れる手

    0–3ヶ月

    感覚の発達

    周囲の音や光、顔などを認識する。例)ここに例題が入ります

  • カラフルなおもちゃで遊ぶ赤ちゃん

    3-6ヶ月

    行動とパターン認識

    物をつかむ、動くものを目で追う、自分の手足を認識する。

  • 笑顔で赤ちゃんを抱っこする母親

    6-12ヶ月

    記憶と学習

    お母さんの存在を覚えたり、簡単な因果関係を学ぶ。

  • 黄色いボールを持って遊ぶ女の子

    1-2

    理解と意図

    言葉を少しずつ理解し「これをやったらこうなる」と考え始める。例)ボールを投げたら転がる

  • アルファベットパズルで遊ぶ子どもと講師

    2-3

    感覚の発達

    簡単なパズルを解いたり、物事を比較したり言葉を使って考える。

赤ちゃんの認知機能や認知操作(考える力)の発達は、一般的に 「感覚 → 行動 → 記憶 → 理解 → 思考」 の順番で進みます。
この流れで、だんだんと 抽象的な思考や論理的な考え方 をする力が育っていくのです。
しかし、障害を持つ子どもはどの段階にも“つまづき”があり、そのままでいても勝手に良くはなりません。
この“つまづき”に気付き、その部分の発達を促すのが「ちのとれ」です。

定型発達の子と同じ成長を、ただ待つだけでいいの?

  • 定型発達の子ども

    定型発達の赤ちゃんは、2歳前後には排泄自立や着替えなどの身辺自立より先に、型はめ・コップ重ねといった玩具遊びができるようになります。

    これは、生きてゆく上で、自立に欠かせない重要な認知機能だからです。

    知性とは、周囲の環境を理解し、危険などを予測し、判断してゆく力をつけていく事だと考えます。
    何よりも重要な知性・認知機能は、子どもたちが遊びの中で実践しながら育んでいきます。

    自然発達の循環として、情報のインプット・情報の整理・アウトプットがつながり、子どもが遊びを通じて上手くいく方法を自ら獲得し、さらに高度なことに挑戦する過程を示した図。
  • 障害のある子ども

    障害のある赤ちゃんは、みんなが自然と遊ぶようなおもちゃを与えても、遊ぼうとすらしません。

    「いつかできるようになるかな」と待っているだけでは、自立に欠かせない重要な認知機能が育たないまま大きくなるかもしれません。

    実際に、小さいころに身につけるはずのことができないまま大人になる知的障害者は非常に多く、判断力や我慢する力が育たないために暮らしに困っている方もたくさんいます。

    発達の循環が生じ難く、情報のインプットやアウトプットがされず、情報が整理できないことで受動的になり、形・空間・視覚認知等が育ちにくく、上手くいかないまま放置してしまう子どもの様子を示した図。

「ゆっくり成長する」と信じるだけで大丈夫?

  • スキャモンの発達曲線 (神経型)

    神経可塑性とは、脳が経験に応じて柔軟に変わる力のことです。特に乳幼児期は脳が急速に成長し、この時期の刺激が将来に大きく影響します。

    脳の神経系は、5歳までに約80%、12歳までにほぼ100%成長します。

    子どもの発達は、大人の心構えや関わり方次第で大きく変わります。特に知的障害のある子どもは、「待っていれば成長する」わけではありません。

    「ちのとれ」では、子どもの問題に適切に関わり、成長に必要な支援を目指しています。

    横軸に年齢、縦軸に発達の達成度を示し、「感受性期(以前は臨界期と呼ばれていた)」の位置が明記された発達に関するグラフ。
  • 創造性のある遊びへの移行を誘う

    ちのとれでは、感覚遊びから創造性のある遊びへの移行を誘う認知機能の基礎をつくります。

    創造性のある遊びは「生きる力」の源で、読み書きよりも先に必要な力となります。

    ABCのカラフルなブロックが置かれ、子どもと講師が遊んでいる様子の写真。

学んで、実践して
子どもたちの10年後の未来
を変えていきましょう

Result

ちのとれを体験されたお子さんのビフォーアフター映像をご紹介いたします。
ちのとれ体験前では、指示に応じていられるような姿や、つかんでもの投げしてしまう様子がありました。しかし、ちのとれに取り組んだ後では、自分から教材を手に取り、一つずつ成功するたびに次の課題に興味をもって取り組む姿が見えてきます。

レベル1

  • Before
    After

    レベル1の改善点(具体的に、日常生活にどうつながったかも記述あるとなおよし)

    レベル1の改善点(具体的に、日常生活にどうつながったかも記述あるとなおよし)

レベル3・4

  • Before
    After

    レベル1の改善点(具体的に、日常生活にどうつながったかも記述あるとなおよし)

    レベル1の改善点(具体的に、日常生活にどうつながったかも記述あるとなおよし)

レベル6

  • Before
    After

    レベル1の改善点(具体的に、日常生活にどうつながったかも記述あるとなおよし)

    レベル1の改善点(具体的に、日常生活にどうつながったかも記述あるとなおよし)

体験者の声

男の子のイラスト

13歳男の子

自分から感情や思いを言葉で伝えてくれるようになった。

詳しく見る

現在(2023年現在)のお子さんの年齢と性別を教えてください。

13歳の男の子です。
現在は、特別支援学校に通っています。

お子さんがダウン症の診断を受けたのはいつですか?

妊娠中に私の体調が悪くなり予定日より1ヶ月ほど早く緊急帝王切開で出産しました。
産後すぐにNICUに入ることになり、その後、検査によってダウン症と診断されました。

その診断をどう受け止めましたか?

診断後すぐには受け入れることはできませんでした。
頭の中では、ダウン症が“治る”ことはないと分かっていましたが、もしかしたら治るかもしれないという思いを諦めきれず、自分で情報を調べてみたこともありました。
出産前は、子どもと一緒にスポーツをしたり、海外旅行をしたりすることをとても楽しみにしていましたが、ダウン症に対する知識がなかったため、「障害児=何もできない」と勝手に決めつけていた部分もあり、気持ちは沈んでいました。
また、子どもの将来に対する不安に加え、自分自身の仕事や家族の人生設計を考え直さなくてはいけないと思いました。

現在(2023年現在)のお子さんの年齢と性別を教えてください。

13歳の男の子です。
現在は、特別支援学校に通っています。

お子さんがダウン症の診断を受けたのはいつですか?

妊娠中に私の体調が悪くなり予定日より1ヶ月ほど早く緊急帝王切開で出産しました。
産後すぐにNICUに入ることになり、その後、検査によってダウン症と診断されました。

その診断をどう受け止めましたか?

診断後すぐには受け入れることはできませんでした。
頭の中では、ダウン症が“治る”ことはないと分かっていましたが、もしかしたら治るかもしれないという思いを諦めきれず、自分で情報を調べてみたこともありました。
出産前は、子どもと一緒にスポーツをしたり、海外旅行をしたりすることをとても楽しみにしていましたが、ダウン症に対する知識がなかったため、「障害児=何もできない」と勝手に決めつけていた部分もあり、気持ちは沈んでいました。
また、子どもの将来に対する不安に加え、自分自身の仕事や家族の人生設計を考え直さなくてはいけないと思いました。

現在(2023年現在)のお子さんの年齢と性別を教えてください。

13歳の男の子です。
現在は、特別支援学校に通っています。

お子さんがダウン症の診断を受けたのはいつですか?

妊娠中に私の体調が悪くなり予定日より1ヶ月ほど早く緊急帝王切開で出産しました。
産後すぐにNICUに入ることになり、その後、検査によってダウン症と診断されました。

その診断をどう受け止めましたか?

診断後すぐには受け入れることはできませんでした。
頭の中では、ダウン症が“治る”ことはないと分かっていましたが、もしかしたら治るかもしれないという思いを諦めきれず、自分で情報を調べてみたこともありました。
出産前は、子どもと一緒にスポーツをしたり、海外旅行をしたりすることをとても楽しみにしていましたが、ダウン症に対する知識がなかったため、「障害児=何もできない」と勝手に決めつけていた部分もあり、気持ちは沈んでいました。
また、子どもの将来に対する不安に加え、自分自身の仕事や家族の人生設計を考え直さなくてはいけないと思いました。